東京レトロ街歩きガイド&マップ

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Ar-02 霞ヶ関から虎ノ門を歩く

赤坂から四谷に至るエリアは、武蔵野台地と谷地の間に多くの坂があり、現在も「紀伊国坂(別名 赤坂)」など江戸期からの歴史を伝える名坂も多数残っています。

推奨する街歩きの起点
日比谷駅 霞ヶ関駅 虎ノ門駅 永田町駅 国会議事堂前駅

主なポイント抜粋

江戸史跡

彦根藩井伊家上屋敷跡
幕末の桜田門外の変の際には井伊直弼の駕籠が出発したのもこの上屋敷からです。(前 加藤清正邸)

日比谷見附跡
江戸城の内堀に作られた内曲輪門のひとつです。明治初期に取り壊されましたが、石垣の一部が日比谷公園の中に移築されました。

伊達政宗終焉の地
仙台藩江戸屋敷は、1601年(慶長6年)、仙台藩祖伊達政宗が徳川家康より江戸屋敷を与えられ、政宗は、1636年(寛永13 年)、ここで70年の生涯を閉じました。

大岡越前守忠相 屋敷跡
1717年(享保2年)に江戸奉行に起用され、名奉行として公正で人情味ある裁きは広く伝わっていいます。大名にまで昇進 しました。

米沢藩上杉家江戸藩邸跡
法務省旧館赤レンガの敷地角に米沢藩上杉家藩邸跡を示す記念碑があります。桜田門外の変がすぐ目の前で起きました。

渡辺崋山誕生地
田原藩の家老で蘭学者だった渡辺崋山はここで生まれました。西洋世界の実情を知って「慎機論」などを著し「蛮社 の獄」によって弾圧されました。

江戸城外堀跡 溜池櫓台
この櫓台は1636年、因幡鳥取藩によって構築されたとあります。溜池一帯を見下ろす位置にありました。石垣の一部が現 存しています。

溜池発祥の碑
溜池は江戸城の防備をかねて外堀兼用の上水道の水源として堰き止めた池で、不忍池に匹敵する江戸の名所でした。明治 21年には完全に埋め立てられました。

江戸城外堀跡地下展示室
佐賀藩によって作られた外堀石垣が復元され、展示されています。石垣表面には矢穴や大名家の刻印が見られます。

近代遺構

鹿鳴館跡の碑
1883年(明治16年)、外務大臣であった井上馨が不平等条約の改正を早める目的で政府や貴族の社交場として建設。ジョ サイア・コンドルの設計。

ホセ・リサール博士像(日比谷公園)
スペインからの独立運動のリーダーでフィリピンの国民的英雄。明治21年に日本に滞在したことを記念する石碑。独立 100周年を記念し1998年に建立。

憲政記念館 三権分立の時計塔
憲政記念館は1960年、尾崎行雄の業績を称えて整備され、三権分立を象徴する時計塔が建てられています。

近代レトロ建築

旧日比谷公園事務所
竣工年:1910年(明治43年)設計:福田重義。
当時としては斬新なドイツ・バンガロー風の瀟洒な造り。昔の姿をよく保つ明治期の数少ない近代洋風建築です。

日比谷公会堂
竣工年:1929年(昭和4年) 設計:佐藤功一。
東京では事実上唯一のコンサートホールでした。1960年の浅沼稲次郎暗殺事件の現場です。大規模改修工事中。

市政会館
竣工年:1929年(昭和4年) 設計:佐藤功一。
市政会館と日比谷公会堂は、両者が表裏一体として存在する異色の建築で、印象派全く異なります。

法曹会館
竣工年:1936年(昭和11年)設計:藤村朗。
昭和初期に司法界の社交場として建てられた倶楽部建築です。タイル貼りで、両側に尖塔屋根のある教会を思わせるよう なデザインです。

法務省旧本館 赤れんが棟
竣工年:1895年(明治28年)設計:エンデ&ベックマン。
西洋式の官庁集中計画により建てられました。空襲で消失し戦後に改修され、平成6年に復元されました。

外務省
竣工年:1960年(昭和35年)設計:小坂秀雄。
本館(中央・南庁舎)、本館(北庁舎)と新庁舎の3つの建物から構成され、口型に配置されています。道路から陸奥宗光の銅 像が見えます。

旧・大蔵省
竣工年:1939年(昭和14年)。
文部省庁舎と同じく大蔵省営繕管財局の設計ですが、戦争の世情もあり極めて地味な外観となっています。

旧・文部省
竣工年:1933年(昭和8年)。
霞が関官庁街における震災復興庁舎。2007年の再開発により旧建物は部分的に保存されています。

旧・帝国議会議事堂
竣工年:1936年(昭和11年)設計:臨時議院建築局。
議事堂の建設は遅延を繰り返し、着工から実に17年を経て竣工しました。完成が近づいた1936年には226事件が発生しています。

日本水準原点標庫
竣工年:1891年(明治24年)設計:佐立七次郎。
かつて参謀本部陸地測量部があった痕跡です。ドーリア式オーダーをもつ本格的な様式で明治期の数少ない近代洋風建築として貴重なものです。菊紋と右から「大日本帝國」と刻まれています。

都心に生きる古木

首かけイチョウ(日比谷公園)
樹齢:400年 高さ:20m 幹周:6.5m
公園の設計者、本多静六博士が公園内に移植する際、「自分の首にかけても移植させてみせる」と言ったのが由来。

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