実相院の高橋是清翁之鬚墓
2024年7月、サイトのリニューアルに伴い加筆修正しました。
このサイト制作中に世田谷へ行く所用があり、ついでに実相院へ高橋是清翁之鬚墓を訪れる機会がありました。興味をひいたのは、「高橋是清の髭の墓」ということで、調べてみると永井如雲画伯が高橋是清の鬚を生前にもらい受け、それを埋葬したとあります。
高橋是清は1911年(明治44年)に日銀総裁に就任した後は政界に身を投じ、総理大臣を1回、大蔵大臣を7回務める活躍をしました。高橋是清の名声は総理大臣としてよりは財政家としての名声の方が遥かに高く、日本の金融政策の舵取りを行いました。軍部の際限のない軍備拡張要求に高橋は強く抵抗し、1936年(昭和11年)の二二六事件で陸軍青年将校により暗殺されました。
田園都市線桜新町駅から徒歩15分ほどのところに実相院があります。本堂や多宝塔、山門など昭和から平成にかけて整備されて、世田谷にありながら広い敷地で、整然としています。
長い参道の奥に山門が見えます。晩秋の雰囲気がとても良く出ています。
山門の抜け、本堂との間の左側に高橋是清翁之鬚墓があります。
高橋是清翁之鬚墓です。
側面に由来が書かれています。
帰り際に高橋是清の私邸跡に立ち寄ることができました。カナダ大使館の隣、東宮御所などもある赤坂御用地の向かい側の一等地で、現在は高橋是清翁記念公園となっています。カナダ大使館も敷地の一部だったそうです。
公園の奥、小高い丘の上に高橋是清の像が鎮座しています。
二二六事件では、この私邸の2階で暗殺されたといいます。邸宅は都立小金井公園内の「江戸東京たてもの園」に移築され、内部も見学することができます。
高橋是清翁記念公園の是清像は東京レトロ街歩きガイド&マップのアリア別「Ar-03赤坂見附から紀尾井を歩く」で訪れます。また、高橋是清の正式な墓は多摩霊園にあります。テーマ別「Th-16有名人のお墓を訪ねる」で訪れます。